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No.27

秩父芝桜パークアンドバスライド

埼玉県秩父市

 

シャトルバス 駐車場誘導サイン
羊山公園バス乗り場

首都圏各地からの手ごろな行楽地として人気の秩父は、昔からの街並みが残り街中には造り酒屋や製菓店などが並ぶ街です。一方で武甲山を中心としたセメント産業が発展した街でもあります。

秩父へは東京からの鉄道として西武鉄道、熊谷からの秩父鉄道が走り、比較的公共交通の利便性は高いものの観光アクセスでは他地域同様自動車が一般的で、R299、R140という2本のアクセス国道は行楽シーズンには渋滞が続きます。

そんな秩父にある羊山公園は芝桜が広がる丘で有名な公園です。この美しさはマスコミでも度々取り上げられるだけに数多くの観光客が4月中旬〜5月上旬に訪れます。こちらでも当然自動車での来訪者が多いのですが、公園の駐車場は小さく、芝桜の季節の土日・休日には大混雑が生じ周辺道路への大きな影響が問題になります。

羊山公園の芝桜

そこで、秩父市、国土交通省、埼玉県、横瀬町が連携し、「芝桜パークアンドバスライド」を実施しています。このシステムは観光地では一般的な「パークアンドバスライド」ではあるものの、さらに一味違う工夫が見られます。

まず、ドライバーの心理に訴える巧妙な作戦が目を引きます。このような観光地のパークアンドライドではドライバーにとってのメリットがなかなかドライバーには見出しにくいのですが、まず公園駐車場を閉鎖して周辺の公共施設を活用して駐車場を設置。公園近傍の臨時駐車場からは歩かせるようにしたうえで、少し離れた(遠いところで4kmほど、近いところでは1〜2km)駐車場からは、シャトルバスを高頻度で運行します。これを明示することでドライバーを上手く誘導しています。

ついで、そのまま車を止めて観光させる工夫がみられます。このパークアンドバスライド駐車場の駐車券(1台500円)がそのまま「芝桜まちなかパス」という「チケット」となります。このチケットにより同行者全員についてシャトルバス及び羊山公園から市内循環バスが無料、市内各所の観光施設(民営・公営問わず複数箇所)が割引、さらに酒蔵や物産館での割引などが受けられます。

さらに秩父市街地で「まちなかイベント」が開催されており芝桜開花にあわせた観光客誘致策を実施しています。これらへのアクセスには市内循環バスが利用可能であり、駐車場利用者は無料ということで、実質的に「市内観光パークアンドライド」を実施している形になります。

羊山公園の市内循環バス乗り場
「芝桜まちなかパス」 駐車場で配布される「まちなかマップ」

このように季節的な集客に合わせたイベントは数多く実施例がありますが、ここまですべてが連携している例は少なく、さらにパークアンドバスライドが非常に実効性の高いものとなっていることは評価できるものです。

なかなか受け入れられないパークアンドバスライドもやり方次第で成功する。そんな好例といえましょう。


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