表紙写真館

No.22

豊橋駅前 路面電車停留所 愛知県豊橋市

 


どうも日本に限らず、路面電車=トラムというものは都市間鉄道の中央駅(拠点駅)からの乗り継ぎが意外と不便なもの。
ヨーロッパでは便利になっているとの話しもありますが、意外とすべてがそうではない。それだからこそ便利な駅が目立つというものです。
駅前にはたまり空間機能が必要ですし、駅前に入る乗り物は路面電車が全てではありません。バスもタクシーも送迎車も当然入れなければならないものです。
日本の都市の場合、拠点となる主要駅の駅前には必ずといっていいほど「駅前広場」があります。また、駅ビルと一体になっている駅や橋上駅ではペデストリアンデッキで結ばれているものも多くあります。 バスなどはそのペデストリアンデッキ下に入ったり・・・といった高い利便性を有する事例が増えているものの、路面電車では未だにそれなりの距離を歩かされることが少なくありません。

この豊橋駅では路面電車をペデストリアンデッキ下の駅前広場まで延伸させ、乗換をしやすくした好例です。
国土交通省(当時は建設省)の「路面電車走行空間改善事業」で実施されたもので、道路事業や都市計画事業の一環として行われています。
この改善によりこれまで140mあった豊橋駅と駅前電停の間が40mになり、この利便性向上もあって路面電車の利用者も5%増加しています。

出典:誰もが使いやすい公共交通を支える道づくり(国土交通省 道路局 都市・地域整備局)

この豊橋や、先にご紹介した岡山MOMOなどの先進事例を見ていますと、LRT新規導入や路面電車の復古・復活・延伸などの計画・構想は結構ですが、大風呂敷ではなく、まずはこのような地道な利便性向上策・都市交通としての魅力向上策をやっていくことで、路面電車やバスそのものの利用価値を高めることが多くの市民の幅広い理解と事業者・行政側の積極的な行動の元になることから、このような利便性向上策こそが今は求められるのではないかと感じます。
都市内交通として使えるものであってこその路面電車でありLRTなのです。電車に愛着を持たれれば皆が使うなんていう甘いものではないのですから。


TOP 都市交通 まちづくり 表紙写真集